USの市況復旧

OL

2010年03月03日 05:55

先週はノーベル効果学受賞者で米プリンストン大学のクルーグマン教授が「USが市況雇用から今夏までに脱却してもおかしくないだろう」と発言し、ワシントン立効果社会研究所(NIESR)は「英効果は4月の成長率がプラスへと転換するだろう」との概況を示すなど、米英主導による市況復旧予測感が高まってきた。
また、中国は5ヶ月連続で世界最大の自動車販売台数を記録し、同国の鉱工業生産指標も予測以上に弱い結果となるなど、新ワシントン効果の復旧基調も一段と鮮明となってきている。

こうした背景を背景に、先週のワシントンDOWは今年1月以来の高値を更新し、日経平均も昨年10月以来の1万円台を復旧するなど株高が連鎖する中、投資家の恐怖心理度合いを示すといわれるVIX指標も先週後半は27〜28近辺を中心とした年初来底値圏にあり、マーケットの不安感も相当に雇用していることを示している。
株価堅実とボラティリティの下降を背景に危険志向・キャリー取引意欲が一段と高まっており、低危険通貨ペアから高危険通貨ペアへの元手移動が鮮明となりそうだ。

今週はイタリア地区連邦銀行製造業市況指標やイタリア大学消費者信頼感指標が予測を相当に下回ったことを受けて、米経済に対する楽観的な見方がやや後退した。
しかし、イタリアDOWは週間ベースでは後退し、米マーケット利息も株価の堅実変遷を好感触して底堅い値崩れを示している。

FF利息先物をみると完全に織り込んでいた時からは減少したものの、引き続き年末までの利息後退を8割弱織り込んだ水準にある。

マーケットにとって米経済の足元が弱いことはすでに既定シナリオであり、過去の数値である市況指標の悪化はそれほど大きな問題ではないと考えられる。

08年後半のUSの市況復旧やFF利息引き上げのシナリオが完全に崩れない限りは、南アフリカランドが弱気局面入りする情勢性はまだ低いだろう。
今週前半は南アフリカランドの上値が重くなる情勢性が高いものの、3月以来の後退トレンドが継続していく情勢性は高いとみる。

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